[廃止] Visual Studio App Center の廃止スケジュールが設定されたので、Azure DevOps や BrowserStack への移行方法を確認してみた

2024.03.18

いわさです。

先日、Visual Studio App Center の廃止予定がアナウンスされました。
2025 年 3 月 31 日までは引き続き利用することが出来ますが、そこを過ぎると利用できなくなります。

Visual Studio App Center とは、以前は Visual Studio Mobile Center とも呼ばれていました。
私は HokeyApp というソリューションのころからモバイルアプリのテストバイナリの配布先として使っており、App Center に移行してからは iOS、Android ネイティブアプリの E2E テストのプラットフォームとして使っていました。

個人的にちょっと思い入れがあったサービスなのですが、廃止を迎えることになったようです。
利用者は廃止日までに代替ソリューションへの移行が必要となります。
いくつか移行先の案内がされていたので、少し見てみました。

代替ソリューション

まず、App Center のいくつかの画面、あるいはサインアップ画面では次のように廃止に関するアラートが表示されてるようになっています。

一応使うことは出来るのですが、新しく新規で App Center を採用する必要性はもう無いでしょう。
以下の記事で移行先について案内されています。

App Center をまるごと移行出来るわけではなく、機能ごとに移行先サービスが紹介されています。
今回は主要機能であるビルドとテストについて確認しました。

ビルドに Azure Pipeline

Visual Studio App Center は多機能でして、私は主にテストプラットフォームとして使っていましたが、ビルド機能も備えています。

ビルド周りは、Azure DevOps Services の Azure Pipeline が代替ソリューションとして紹介されています。
移行方法ですが、Visual Studio App Center でビルド構成をエクスポートすることが出来るので、Azure Pipeline 側でインポートを行います。

ちょっと試してみましたので紹介します。
App Center 側でビルドブランチからダウンロードアイコンを選択します。
ここでエクスポート形式を選択するとローカルにファイルをエクスポート出来ます。

なお、エクスポート時に YAML 形式を初めに試してみたのですが Azure Pipeline 側で取り込み時にエラーとなりました。
そのため、今回私は JSON 形式でエクスポートし直してインポートさせてみましたが何か別の手順が必要かもしれない。

Azure Pipeline では「Import a Pipeline」から取り込みをお行うことが出来ます。

私は構成が不足していたせいか、インポート後に結構手動で修正が必要でした。
余裕を持って移行の準備を進めたほうが良いと思います。

テストに BrowserStack

テストは App Ceter の根幹かなと個人的には思っていました。
特にモバイルデバイスのテストプラットフォームとして私はよく利用させてもらっていました。サポートする様々なデバイスでテストが必要だったのですがなかなか機種を大量に揃えることが難しい時に重宝しました。

AWS でいうと AWS Device Farm ですね。

テストには「BrowserStack」というサービスが代替ソリューションとして紹介されていました。

どうやら Microsoft と協力して App Center から移行するためのツールが提供されているようです。
ただし、本日時点では手順やツールの具体的な情報は公開されておらず、個別に問い合わせが必要らしいです。詳細は次のリンクをご確認ください。

さいごに

本日は Visual Studio App Center の廃止スケジュールが設定されたので、Azure DevOps や BrowserStack への移行方法を確認してみました。

1 年間の移行期間はありますが、一括で移行できずに機能ごとに移行先が異なっているので早めに準備しましょう。